前回【
ピカチュウ性欲処理チュウ!序】からの続きです
意外に思われるかもしれないが、俺の研究所はかなり広い。
ポケモンを虐待するための研究室は、およそ30㎡。一室一室が広々としている。
勿論、室内にはポケモンの研究、虐待に使う設備が完備してある。
そんな虐待研究室で、下等な電気ネズミが、俺に向かって毛を逆立ながら怒号を上げている。
「ぢゅううぅぅぅあああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!
びいいいぃぃぃぃっがああぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
【推奨BGM】(PCから視聴可能?)
愛する夫と娘がさらわれ、人間に卑劣な暴行をされた報復に来た、親ピカチュウ♀。
怒りと屈辱によって、涙が目に溢れている。
オスピカが
「ピカピー!ピカチャア!!チューッ!!」とメスピカに泣き叫ぶ。
メスピカは再度、俺に向かって殺意に満ちた怒号を上げる。
「・・・うるっせぇ・・・」メスピカの殺意に乗じて、俺も頭に血が昇ったようだ。
無意識のうちに護身用のピストルを引き抜き、メスピカに銃口を向ける。
「愛するダンナと娘のピンチに駆けつけた家族愛・・・。本当に素晴らしいよ・・・
だがな、
人間様をナメんなよ・・・」ピストルの狙いを定め、躊躇い無く引き金を引く。
その時だった。
「っぐあぁぁぁッ!?」ボディブローを喰らったような痛みが、腹の神経を駆け巡る。
メスピカの体当たりだ。
森の中でブサピカが俺に飛びかかったのとは、段違いの速さだった。
手からピストルがこぼれ落ち、ガシャ、と音を立てた。
腹の痛みを振り払い、俺の足元に着地したメスピカを蹴りとばす。
「ぢゅぅっ!!」手ごたえはあった。しかし、メスピカは俺が予想した軌道通りに吹っ飛ばなかった。
おそらく、蹴りを喰らう瞬間に、蹴りの方向に合わせてジャンプし、ダメージと衝撃を和らげたのだ。
メスピカは素早く受け身を取り、再び俺に飛びかかる。
「ぢゃあぁーっ!!」「同じ手をッ!喰うかッ!!」メスピカは、受け身の取り方が甘かったのだろう。
先ほどの体当たりのスピードより遅く、飛びかかる軌道も少しズレている。
俺は上体を反らし、メスピカの腹部にアッパーを叩き込む。
「おッらァッ!!」瞬間、メスピカの表情が一瞬、ニヤリと嘲笑するように見えた。
「ぅアッ!?ッガあぁあぁァァァ!!!!」アッパーを叩き込んだ右手から、全身を駆け巡る電気ショック。
メスピカはこれを狙っていたのだ。
わざと勢いを殺してこちらに飛び込み、俺からの肉弾攻撃を受ける。
その瞬間に、身体に溜めておいた電気を放電。
直接、俺に電撃を当てにくるよりも、このカウンター電撃は確実にヒットする。
(コイツ、戦い慣れしてやがる・・・!!今まで殺してきたネズミ共とは、大違いの戦闘力だ!!)
よろけつつも、バックステップで距離を空ける。
メスピカは頬の電気袋をバチバチと鳴らし、電力を充電する。
(距離を取ると充電、近づくと電撃か・・・!!)
体当たりに注意しつつ、エアガンを取り出し、構える。
(殺傷能力は皆無だが、牽制にはこれで十分・・・!
打撃はダメだ・・・なんとかしてピストルを拾わねぇと・・・!)
エアガンで牽制しつつ、ピストルの落ちている場所にジリジリと歩み寄る。
メスピカはエアガンから発砲されるBB弾を横っ飛びで簡単にかわしていく。
(クソッ、やはりエアガンじゃかないっこ無ぇな・・・
だが・・・ピストルさえ握ってしまえば・・・
一発でも銃弾を喰らわせりゃあ、こっちのモンだ!)
「ピガ、ピ・・・!!」『そうはさせない』と言った様に聞こえた。
「ぢゅううぅ・・・
ぴがあぁっ!!!」「うぉおっ!!これッはッ・・・!!」
フラッシュだ。直訳すると【目くらまし】。
視界が真っ白になり、足元がぐらりと揺れる。
一瞬だったが、メスピカが俺の前から姿を消すのには、十分な時間を稼げたようだ。
目と鼻の先に居たメスピカは忽然と消えていた。
(姿を消した!?マズイ!!どこだ!?)
「っぴっがあぁぁ~~~!!!」「!? 上ッ!?かッ・・・!!」「ぢゅうううぅぅぅぅぅぅ!!!!!」
「ウアアァッ!!!」メスピカは俺の頭上に跳んでいた。
俺の脳天目掛けて、電撃をまとい、頭からキリモミ状に落下してきた。
間一髪、後ろに跳んで、シリモチをつく形で回避できた。
メスピカが床にクラッシュした瞬間、凄まじい衝撃派が起こった。
電撃のエネルギーと酸素が反応し合い、竜巻を思わせるような突風を浴びた。
(喰らってたらッ!死んでいたか・・・!?)
つかの間の安堵。次に聞こえてきたのは、メスピカの唸り声。
見えたものは、俺に向かって強大な電撃を放とうと力む、メスピカの姿だった。
「
びぃぃぃっがあぁぁぁぁっ・・・!!」「ウオォッ!!!」「っぢゅううぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!」「ッあ”ぁ”ッ!!!」シリモチ状態から、足と腕の筋肉を稼動させ、ギリギリではあったが側宙でかわす。
一瞬、俺の視界、天地がひっくり返る。その時に見えたものは、メスピカの頬から放電された巨大な電撃波。
メスピカの怒りのエネルギーと激しく反応し合ったそれは、まるで目の前で大きな雷が激突し合ったような轟音を立てた。
(・・・!!マジ・・・かよ!?)「びがあああぁぁぁっ・・・!!!」(元々の戦闘力に加え・・・俺が家族を陵辱した怒りで、ポテンシャルが跳ね上がってやがる!!
当然だが、俺を殺すつもりでいやがる!コイツはヤベェ!!)
「っぢゃあぁーーーっ!!」三度の体当たり。何とか身体を横に振ってかわす・・・が!
「ッグアアァァァァァァ!!!」メスピカは自身の身体に大きな電気をまとっていた。
体当たり自体のリーチは対した事無いが、まとっている電力はとてもじゃないが、かわすことができなかった。
電気のショックにより、俺は一瞬、気を失う。
そしてみぞおちに一発、痛烈なアタックを喰らい、部屋の隅に吹っ飛ばされる。
必死に意識を保とうとするが、視界はボヤけ、身体はまともに動かせなくなっていた。
切り札のピストルは、部屋のはるか遠くに置き去りにされている。
呼吸を荒げ、胃の中の物体が逆流するのを必死にこらえる。
「ウっ・・・う
gッ・・・」
「ピガピッカーーー!!ピカチャアァーーー!!」
「ぴちゅぴぃー!!ぴっちゅーーー!!」オスピカとメスピカの歓声。訳すると『今だ!!トドメを刺してくれ!』と言っているのだろう。
「びっがぁ・・・ぢゃあぁ・・・!!!」メスピカがゆっくりと俺の前まで迫る。さっきよりも強大な電力を頬に蓄えているに違いない。
「
はっ・・・
はァっ・・・
あ”、あ”
ぁ”ぁ”・・・!!!」
メスピカの表情は、かつて俺がポケモンを殺した時に浮かべる快感の表情とは全く違っていた。
家族への復讐、愛を汚された怒りに震えるその表情は、神話に出てくる神が、愚かな人間に裁きを与える光景を髣髴とさせた。
俺は今までの人生で味わった『生きるという絶望』よりも、遥かに恐ろしい状況に立たされていた。
『死の絶望』。今の俺に、これ以上マッチする言葉は無い。
メスピカは両手を握り締め、放電の構えを取った。
「ぴいぃぃがあぁぁぁ~~~~~・・・!!!!」「う・・・うぅ、うわあああああああああああああああああ!!!!!!!!」「ッぢゅうううううううううううううううううううううううううううううううう!!!!!!!!!!!!」これまでよりも巨大で殺意に満ちた電撃。それを喰らったのは、俺ではなかった。
「ッビィッガアアアアアアアァァァァァァァァァァァ!!!!!!!」「!?ブサピカ・・・!!お前!!」ブサピカが俺の前に立ちはだかり、身代わりになってくれたのだ。
「な、何で・・・!お前・・・!!」
「ビ、ガ・・・
ビガッビ・・・」一瞬にして焼き焦げたブサピカの口からは、「早く逃げろ」と発せられたように聞こえた。
「っぢゃああああぁぁぁ!?!?!?びがびいぃぃぃ!!!!」メスピカが俺を殺すことを邪魔された怒りで、標的を一時的にブサピカへと変更した。
ブサピカの腕、足に噛み付き、その肉を喰いちぎって血のシャワーを噴出させている。
ブサピカは小さなうめき声を上げながら、徐々に肉片を散らばせられている。
(まさかブサピカに助けられるとはな・・・!!みっともねぇ!!
だが、あのクソメスネズミ・・・!!!
テメェは・・・殺す!!!!!!)メスピカの意識がブサピカに向かっている間、俺はメスピカの死角に移動し、壁に取り付けられているコントロールパネルを操作する。
(一か八かだが・・・!!これが上手くいけば・・・!!!)メスピカがブサピカの喉に喰らいついた。ブサピカはまだ意識があったようで、
「ヂュッギャアァ!!」とだけ泣き、ボロボロに欠けた手足をバタつかせて喉を噛み切られた。
ブサピカの喉からはおびただしい量の鮮血が噴き出し、その先でシリモチをついて怯んでいた俺が絶叫を上げる。
「う・・・うぅ、うわあああああああああああああああああ!!!!!!!!」その声に反応したメスピカは我に返り、再び俺を正面に構え、再度、電撃を放つ。
「びがあぁぁーっ!!!・・・ぢゅううぅぅぅ~~~ううううぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!」メスピカの怒号と激しい電撃の轟音。それと同時に、一発の銃声が室内に鳴り響いた。
「びっがっぢゃああぁぁぁっ!!?ぢゅううぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」俺がメスピカの
背後から撃った銃弾は見事、メスピカの右手と右脚を同時に貫いた。
メスピカは予想外のダメージに悲痛な絶叫を上げ、崩れ落ちる。
「ぢゃあぁっ!?!?!?ヂゅっ・・・ぢゅううぅぅ~~~~!!!」
「チェックメイト」俺はさらに二発、銃弾をぶち込んだ。左足と左手の骨を狙い打ち、粉砕させた。
これでもう身を動かすことはできないだろう。
メスピカは白目を向いてさらに叫ぶ。オスピカとピチューの絶望に満ちた悲鳴も上がり、親子三人の悲鳴が室内にユニゾンした。
「びがぢゃあぁ・・・!!び・・・があぁ~~~!?!?」
メスピカはかろうじて動かせる顔を俺に向けて、混乱に満ちたような声をあげた。
「『姿は完全にお前を捉えた。しかし、どうしてそのお前が背後に居て、銃を撃てたんだ』
・・・とでも思ってんだろ?
応えはシンプル。お前が見ていたのは【ホログラフ】、立体映像だったんだよ」
俺はメスピカの身体を蹴飛ばし、横を向かせた。そして忌々しい電気袋を真上から撃ち、一発で両側の頬を同時に貫いた。
「結構前によ・・・お前らみたいな電気ネズミ家族を、この部屋で虐待してやったんだよ・・・
その親子のハクセイをマニアに売りつけて、俺は巨額の富を得た。
その金で買った設備が、お前が目にした物だ。【立体映像ビデオカメラ】。
この部屋で回しているビデオカメラの映像を、【立体映像】で再生できる物だ。
お前が一度目に、俺にトドメを刺そうとした時の映像を、立体映像にして再生させた。
それの映像に向かって電撃を放ったお前を、本物の俺が背後から撃ち抜いたって話だ。
って、聞いてねぇか・・・」
メスピカは頬を撃ちぬかれた痛みで絶叫し、頭をメチャクチャに暴れさせた。
メスピカの身体を何度も踏みつける。
「
オラッ!!
このっ!!下等なッ!!クソネズミが!!」「びがぢゅ!!
ぢゅぴぃ!!び
がっちゃ!!
べがぢゃ!!」メスピカはさっきまでとは打って変わって、か弱いメスッコロのような鳴き声を上げた。
身体はガクガクと震え、屈辱と悲しみ、恐怖で涙をポロポロとこぼす。
オスピカとピチューは絶えず、メスピカに向かってギャアギャア泣いていた。
「さぁて・・・反撃開始だよ・・・ピッカたん☆」【ピカチュウ性欲処理チュウ!壊】に続く
- 2012/11/13(火) 21:11:58|
- ピカ虐(長編)
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