サトシ「ピカチュウ!ここがスカイツリーだ!」
ピカ「ピカッチュー!」
「さっそく、てっぺんまで登るぜ!」タタタ
「ピカピー!!」タタタ
頂上に着いたサトシたち。
「うおーーー!さすがスカイツリーの頂上!!町がまるみえだぁ!風が気持ちイイ!」
「ぴっかーーーーーー!!」ッタン!
柵の上に登るピカチュウ。
「あ、ピカチュウ!そんなところに登っちゃあぶないぜ!」
「ぴかぴっか♪」
「平気でチュウ♪」とピカチュウ。その時・・・!
ビュオォォォォォォォッ!!「ピガッ・・・!!チャアァァァァァァァァァ-----ッ!!!」ズルリンッ!
突風が吹き、ピカチュウは足を滑らせ、スカイツリーの頂上から落下してしまった。
「うわあぁぁぁぁ!!ピカチュウゥゥゥーーー!!
いけっ!!ピジョット!!ピカチュウを助けてくれ!!」ボシュウ!!
「ピッジョオォォォォォォーーーーーーッ!!」ビュン!!
ビョオォォォォォォォッ!!
「ピガピィィィィィィイガァァァァァァァーーーッ!!!」ジタバタジタバタ
ピカチュウの身体は、地面に激突するまで残り数十メートルに差し掛かった!
「ピジョォォォォォォォォッ!!」ヒュンッ!!
「ピカチャアァ!」ドスンッ
危機一髪、ピカチュウはピジョットのお陰で、地面に内臓をぶちまけずに済んだ。
「ピジョオォォォォーッ」スイィーーーー
ピカチュウを乗せて、サトシのもとへ上昇するピジョット。
「ぴか・・・ぴかぴぃぃ・・・」フウゥ・・・
「ピジョット!よくやってくれた!ピカチュウ!こっちへおいで!」
ピカチュウに腕を伸ばすサトシ。
「ピッカーーーッ!」ピョンッ
サトシの腕に飛び込んだ瞬間!!
ビュオォォォォォォォッ!!再び、突風が吹き荒れた!突風はピカチュウの身体をさらった!!
「ピッガッヂャアァァァァァァァァァーーーーーーッ!!!!」
ヒュウゥウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!!
再び、地に向かって落下するピカチュウ。
「またかー!ピジョット!!もう一回行ってくれ!!」
「ピジョッ!!」ヒュウゥゥゥゥ!!
「ピガアァァァァァーーー!!!」ドスンッ
「ピジョォッ!!」プンプン!
「ピカ・・・チュアァァァ~~~」グス・・・グスッ・・・
またもピジョットに助けられた。脳みそを地面にぶちまけずに済んだピカチュウは涙と鼻水を溢れさせている。
「ピジョォォーーーッ」スイィィ~~~ッ
「二回もありがとう!ピジョット!!ピカチュウ!今度は気をつけろよ!!」
再び、腕を伸ばすサトシ。その腕に飛び込もうとするピカチュウ。
その時・・・!!
「ピガ・・・ッピ・・・ピカックシュンッ!!」グラァッ
なんと!!ピカチュウはくしゃみをしたせいでバランスを崩し、三度、落下した。
「バカタレーーーーー!!ピジョット!!もう一回頼む!!」
「ピ・・・ピジョオォォォォォォ・・・!!」ヒューーーン
「ピガッピガァァァァ!!!」トスンッ
「ピ・・・ピジョ・・・!!ピジョッピ!!」ハァ・・・ハァ・・・
「ピカチャアァ~~~!!ピカピカァァ~~~!!!」グスン・・・グスン・・・
三度助けてもらったピカチュウは、ピジョットに「今度、ポケモンキャバクラを奢る」と誓った。
これで地面に身体を激突させて、四肢がバラバラになる事態を回避した。
ピジョットの体力はそろそろ限界だ。
身体中、汗だくでピカチュウを運ぶ。
「ピカチュウ!今度はヘマするなよ!しっかり鼻をかめ!」
「ピカ!!」チーーーン!!
「そしてゆっくりと・・・こっちにこい・・・!!」
「ピカ・・・ピィ!!」バッ
ピカチュウはサトシ目掛けて飛び込んだ!!
しかし!!!ツルッツルッ!ツルルルル!!
「あららららら!!ピカチュウの身体が・・・濡れていて滑る!!」
ツルリンチョ「ピッガピガァァァーーーーーーッ!!!」ジタバタジタバタ
ピジョットの汗でピカチュウは身体が濡れていた。
そのせいでサトシは手が滑り、四度、ピカチュウは落下した。
「ピ・・・ピジョ・・・ピジョォ・・・」バタッ
「自分はもう、限界だ」とピジョット。
「ピジョット・・・!!くそう!どうすれば・・・!!
あ・・・!!ユンゲラー!!ピカチュウをテレポートだ!!」ボシュウ!!
「ユンッ!」ッパ!
ユンゲラーのテレポートにより、ピカチュウはサトシの目の前に出現した!!
これで地面に顔面を引っ付けたまま息を引き取ると言う、無様な姿を晒さずに済んだ。
「ッピカァッ!?」ッパ!
「キャッチ!!ユンゲラー!ありがとう!!ピカチュウ!やっと助かったなぁ!!」
「ピカ・・・ピカチャアァ・・・」フゥゥ・・・
「ピカチュウ・・・お前は、四回も仲間に命を救われた・・・その絆の素晴らしさに感動したぜ!!
ピカチュウ!お前を
胴上げするよ!!」「ピガァ!?」
「ワーーーッショイ!!ワーーーッショイ!!」ポーンポーン
ピカチュウをバスケットボールのように上空に投げるサトシ。
「ピガッ・・・ピガッチャアアァァ・・・!!」ジタ・・・バタ・・・
そして、誰もが予想できなかった悲劇が起こった・・・!!
ビュオォォォォォォォッ!!「ピガッ・・・!!チャアァァァァァァァァァ-----ッ!!!」
突風が吹いた。ピカチュウは落下した。
「うわぁぁぁーーー!!ピカチュウゥゥゥゥゥ!!
ユンゲラー!!もう一回テレポートだ!!」
「フォ・・・フォォ!!」
PPが たりない!「ぬわーーーーーーーっ!?ピ、ピカチュウゥゥゥゥゥーーーーー!!」
「ピガッヂャピガpsdrftgyフジジコlp---!!!!」ジタバタジタバタ
「ピカチュウ!!こうなったら・・・テレポートだ!!
おまえ自身が己を信じろぉーっ!!やればできる!!あきらめんな!!もっと熱くなれよぉーーー!!」
「ピッギャアァァ!?ヂュ・・・ヂュウゥゥゥゥゥゥゥ・・・!!」
急に松岡修三のようなことを言い出したサトシに困惑しながらも、ピカチュウは精神を整えて念じた・・・!!
「ピガピピピピピピ・・・ヂュウゥッ・・・!!」ッパ!!
「ピ、ピカチュウ・・・!!お前・・・やればできるじゃないか・・・!!」
なんと!!ピカチュウはテレポートに成功した!!
これで地面に体液や内臓をぶちまけてバクテリアに分解され、食物連鎖の最底辺になるのを回避できた!!
しかし「だ・・・だが・・・!!ピカチュウ・・・!!あと・・・十センチ足りネェーーーッ!!!」
サトシはピカチュウに向けて限界まで腕を伸ばしたが、届かなかった。
ピカチュウは落下した。
ビュォォォォォォォォォォォォォッ!!「ピガッピイィィィィィィィィィ!!!」
もう一回テレポートを試みたいところだが、すでにそんな精神力は残っていなかった。
「ピカチュウゥゥゥ!!こうなったら・・・どうにかしろぉぉぉぉぉぉ!!」
「ピガギャアァァァァァァーーー!?」
新人歓迎会の席で新人に一発芸を強要する上司よりも、はるかにタチの悪いムチャ振りに困惑するピカチュウ。
しかし、そんなゆとり丸出しの精神では、己の人生は詰みゲー同然だ。
ピカチュウは『どうにかする』をつかった!!「ピガアァァァァァッ!!!!」ブヂュアァァァァァァッ!!
ブヂュルルッ!!なんと!!ピカチュウの足から新たに人間のような足が生え出した!!
その足は黒人ランナーよりも太く、筋肉隆々のたくましい足だった!!
ッドン!!両足で華麗に着地するピカチュウ!!そして・・・!!
ッドドンッ!!
「ピガッヂャアァァッ!!」ロケットのように上空へと跳んだ!!
ビョォォォォォォォォッ!!
ピカチュウの身体は、雲をもつき抜け、あっという間にサトシのもとへと到着した!!
これで地面に激突し、破裂して水をぶちまける水風船のように糞尿をぶちまけずに済んだ。
「ッピ・・・ピカチュウ!?その足は・・・!?」
「ピッガピィーーー♪」
はるか下方から変わり果てた姿で現れたピカチュウに困惑するサトシ。
その時!!誰もが予想できなかった悲劇が起こった・・・!!
ピシャアァァァァンッ!!「ピガッ・・・!!チャアァァァァァァァァァ-----ッ!!!」
上空からの雷がピカチュウを直撃した。ピカチュウは落下した。
「うわぁぁぁぁぁ!!ピカチュウウゥゥゥゥゥゥゥ!!
こうなったら・・・ピカチュウ!!なんとかしろぉぉぉぉぉーーーっ!!」
「ピガ・・・ヂャアァァァァァ!?」
まるで自分のミスを新入社員に押し付け、横暴で自己中心的で死んだほうが世のためと言える
クズ上司のような命令に困惑するピカチュウ。
しかし、そんなピンチをチャンスに替えられない脆弱な精神では、この不況の二文字に支配された
現代社会を生き抜くことは不可能なのだ。
ピカチュウは『なんとかする』をつかった!!「ピイィィィガァァァァッ・・・ヂュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥーーー!!」
パアァァァァァ・・・ピカチュウの身体が、まばゆい黄金の光に包まれた。
光の中から姿を現したピカチュウは、神秘的な姿をしていた。
本来、耳が左右一本ずつ生えている場所から、耳が七本ずつ増え、並んで生えている。
その耳を華麗に、羽のように羽ばたかせてゆっくりと上空へと舞っていった。これでどうにか、
「あいつはスカイツリーの頂上から落ちて死んだ恥さらしだ」と死んだ後もなお、ネタにされるのを回避できた。
「ピ・・・ピカチュウ!!どうしちまったんだお前!!」
変わり果てた姿のピカチュウにサトシは驚きの声を上げる。
「ピッカ・・・チュウゥ」パアァァァァァァァ
人間にも劣らぬ、筋肉隆々の両脚。頭に生えた14本の羽のような耳。
それをつかって空を華麗に舞う姿は、ギリシャ神話の英雄を髣髴とさせる、とても神々しいものだった。
「ピカ・・・チャアァ・・・」パァァ・・・パタ・・・パタ・・・
ピカチュウはゆっくりとサトシの懐へと近づいた。
サトシは両手を組み、ピカチュウの頭上にその両手を持っていった。
「しつこくてキメェーーーーーーッッッ!!!!!!」SMAAAAAAAASH!!!!「ベガッヂャギャアァーッ!!!」サトシはピカチュウにハンマーナックルを喰らわせた。
ピカチュウは痛恨のメテオスマッシュにより、地面に激突して水風船のように、内臓と脳みそを地面にぶちまけ、
四肢がバラバラになり、顔面を擦り合わせたまま息を引き取り、体液や内臓がバクテリアによって分解されて
食物連鎖の最底辺になり、「あいつはスカイツリーの頂上から落ちて死んだ恥さらしだ」と死んだ後もなお、ネタにされ続けた。
おわり【あとがき】
僕は高いところが好きです。大好きです。
スカイツリーの頂上からバンジージャンプしてみたいです。ヒモ無しでもいい。
ピカチュウと一緒にヒモ無しバンジーして、体液や内臓をぶちまけてバクテリアに分解されたい。
- 2012/08/21(火) 02:32:11|
- ピカ虐(短編)
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